吃音トレーニングがどもり悪化の原因に?!

 
かつて吃音(どもり)は発声や発音などの機能障害によるものだと考えられてきた事がありました。

 

そのため、吃音矯正のトレーニングは、ひたすら正しい発音や発声練習を繰り返すものが多く採用されてきましたし、現在でもそのようなトレーニングを行っているところも少なくありません。

 

しかし、このようなトレーニングで吃音を矯正できることは少数の例を除いてあまり見られず、かえって悪化させてしまったという事も多いのです。

 

 それは、そもそも吃音が肉体的な問題ではなく意識の問題であるからです。

 

 

自らが20年間吃音の悩みをかかえ、それを克服した経験のある「どもり・改善プログラム【M.R.M】」の作者である 中村祥氏はこの事実を強く指摘します。

 

吃音は防衛本能

 

 

  中村氏によると、吃音の役目は人間に本来備わっている自己防衛機能からくるシグナルであり、そのメカニズムそのものは悪いものではなく、むしろ自分という個体を守るためのの味方となっている機能だといいます。

 

 人間の自己防衛機能が肉体的に表面化する現象はいくつかあります。

 

例えば人は緊張すると手に汗をかいたり、心拍数が上がったり、筋肉が硬くなったりしますが、これらは人が原始時代に獲物や凶暴な野生動物を発見した時にすぐに戦うか、もしくは逃げるかという事を体がスタンバイしている状態なのです。

 

 

 人間は敵や危機に直面したとき掌や足の裏に汗をかく事により、つかまってちる木の枝などからずべらないようにし、心拍数をあげ筋肉を緊張させることにより次に「素早く逃げる」などのとっさの動作を素早く行う準備をしており、この時には自律神経も交感神経優位(緊張した状態)になっています。

 

 現代の文明の中で暮らす我々には、野生動物に襲われるなどの危険はほとんどなくなりましたが、原始時代の名残で危機を感じるとそのように体に防衛本能による様々な反応が現れるのです。

 

吃音者の場合はそれが言葉に現れます。

 

 この場合、危機の対象はもちろん野生動物ではなく人間です。

 

自分では意識していなくても、話すときに潜在的にこんな心配事が発生します。

 

「自分の意見を言うことで相手にどう思われるか?」

 

「しっかり話せて相手に自分の言葉が伝わるか?」

 

「つっかえないでちゃんとと話せるだろうか?」

 

もしどもってしまった場合、相手に笑われてしまうのではないか?」

 

などの無意識の恐れから防衛反応として、どもってしまうのです 

 

 

下の図はアメリカの吃音学者ウェンデル・ジョンソン(1906-1965)による「言語関係図」で、吃音の問題は吃音の症状そのものだけではなく、言葉を聞いた相手の反応、本人の受け止め方も関連する事を示しています。

 

 

 

 

吃音はどもりの症状そのものだけでなく、それに対して相手がどう反応し、それに対して本人がどう受け止めるかという相関性によって改善または深刻化します。

 

例えば吃音者ではなくても、言い間違えや、軽いどもりや言葉を「かんだり」することは時々あります。

 

吃音者の場合その症状を「吃音」という問題として意識して受け止めてしまい、更に強く意識してしまうことによって重症化してしまうのです。

 

 前にもお話ししましたように、吃音は「防衛反応」であって、それ自体は人間本来に備わているもので悪いものではありません。

 

しかし吃音の部分だけを意識してしまうことによって「吃音センサー」は強化されて行き、さらに吃音を重症化させます。

 

 吃音矯正のための発声や発音トレーニングを続けることは皮肉にもこの「吃音センサー」を無意識に強化してしまっているのです。

 

 

 

吃音の克服は無意識の領域から

 

ここまで吃音を克服するには、意識的なトレーニングでは逆効果になるリスクがあるというお話をしました。

 

では、吃音を克服するにはどうすればよいのでしょうか?

 

 

 それは無意識の領域を書き換え、まず「自分は吃音者である」という無意識化の認識を消してしまう事です。

 

 

 

「吃音(どもり)・改善プログラム【M.R.M】」 の吃音改善効果が高いのは、無意識の領域から自分が吃音者である感覚を消滅させ、根本的に吃音を克服する方法だからなのです。  

 

このプログラムで吃音を克服した方たちが、「どもりぐせを努力によって徐々に治していった」という感覚ではなく「吃音、どもりそのものがどういうものだったかも忘れてしまった」という感覚で吃音を克服しているのはそういうわけなのです。

 

 

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